2020年5月5日、Googleのサーチエンジンのコアアップデートが入ったようで多くのツイートを見かけました。Googleコアアップデートとは何だったのか。
Googleコアアップデート2020年5月の震源地
2020年5月5日、Twitterをやっていたら、Googleコアアップデートの話題が多く出ていた。
私個人はブログ初心者ということもありコアアップデートの影響もなく、その何たるかも不明という状況。そこで、いい機会なので調べてみることにしました。
情報を辿ってった結果、震源地はこちらのツイート。『アップデートをリリースした』という発表です。リリース内容は2019年8月に既に公表済みの範囲とのことですが、どうやら世界に激震が走ったようです。何がそこまで衝撃的だったのか。
今までのGoogleコアアップデートのタイミング
過去にもコアアップデートは行われている。昨年3回、今年2回目。
- 2020年5月5日(今回)
- 2020年1月14日
- 2019年9月24日
- 2019年6月4日
- 2019年3月12日
なぜGoogleコアアップデートは騒がれるのか
google検索に選ばれれば、サイトに訪れてもらえる。ビジネスチャンスが増える重要な導線である。Googleコアアップデートが発生するとこの順位が大きく変動するようです。過去にもコアアップデートは行われており、その都度変動があった。
瞬間的な変動は大きく出る傾向にある一方、徐々に順位が平準化する傾向もありるみたい。あまり一喜一憂しても仕方がないかもしれません。
- 事実
- コアアップデート発表の直後は順位が大変動する
- しばらくすると順位が落ち着いてくる
- 不明なこと
- コアアップデート変更の詳細
(そもそもアルゴリズムの詳細は非公開)
- コアアップデート変更の詳細
公式ドキュメント(日本語・英語)
今回のコアアップデート。ツイートによると下記ドキュメントの内容の実装リリースとなるとしています。今までのコアアップデートも同様だったようですね。日本語訳も公開されています。
- (日本語)Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと
- (英語)What webmasters should know about Google’s core updates
上記にリンクがあるが、更に過去のドキュメントも無視できない
Googleからの助言、箇条書きだけ読んでは理解できない
コンテンツの品質を自己評価する方法に関して Google が過去に提示したアドバイスを再確認しましょう。Google では、今回このアドバイスを更新し、コンテンツを自己評価するための新しい質問を追加しました。
Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと
アップデートの内容を確認していくにあたり、「過去提示済みの仕様に加えて、新しい仕様を追加」となっている点にまずは着目した。ここがポイントに違いない。
しかし、実際に読んでみるとわかるが、箇条書きの内容を確認しようとすると、直訳で内容もわかりにくい。
どうやら、全体を読んでGoogleの世界観を理解する必要がありそう。
Googleの助言のコンセプトは何か
Google公式ドキュメントからまずチェックできそうなこと
Google が実際にアルゴリズムで使用しているランキング シグナルは公開できません。検索結果が操作されるような事態を防ぐためです。代わりに以下の項目をご覧頂くことで、Google がこの件をどうとらえているのか、ご理解頂けるのではないか
良質なサイトを作るためのアドバイス
アルゴリズムは非公開としている。その代わりにヒントとなる「質問」が公開されている。
せっかくなので、個人ブログを前提にチェックしやすそうなものをリスト化しておく。概念的なものや業者っぽい内容を除外すると、直感的にチェックできる内容は思いのほか少ない。
- 見出し・ページタイトルが内容の要約になっていること
- 十分な知識を持つ専門家または愛好家として記事を書いていること
- 信頼性を高める最低限のマナーがあること(情報源・専門性・背景など)
- 雑・短い、内容が薄いコピペ記事でないこと
- 一般常識、引用情報で終わらず、付加価値とオリジナリティがあること
- 見出し・ページタイトルに誇張・過大・不快感がないこと
- お金や人生を左右するような悪意がないこと
- 過剰な広告で埋め尽くされていないこと
- モバイルでも適切に表示されるかこと
Googleのアルゴリズムの適切さを保つ「品質評価者」の存在
Google には、アルゴリズムが適切な検索結果を提供しているか検証し、知見を提供する品質評価者という役割が存在します。
Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと
評価アルゴリズムについて、そのアルゴリズムの仕様は明確に公開されない。
ドキュメントによると、アルゴリズムが適切かを検証するための品質評価者という役割がいるという。昨今の流行であるAI技術が背景にあるとすれば、アルゴリズムの妥当性に関して、品質評価者の結果は何らかの形で評価のプロセスを組み込んでいると推測できそう。
一時のエンジン結果でよい成績が出たかどうか、よりも、長い目で見て、品質評価者が良いと判断するサイト・記事を目指すことが重要ということを示唆している。
ただアルゴリズムがブラックボックスである以上、具体的にどうすべきかはわからないし、わかったとしてもすぐコアアップデートが入るだろう。なので、品質評価者の観点で押さえておくこと、これこそがサイト作りに活かせそうだ。
品質評価者の観点
品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準に基づいてコンテンツが優れているかを判断するために特別な訓練を受けています。この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。
Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと
E-A-Tは、専門性、権威性、信頼性のこと。これらを整理しておいた方が良いということ。ざっと一般論で整理すると下記のような感じ。
専門性
- テーマ・トピックの明確さ
- テーマ・トピックの網羅性
権威性
- 素人の記事ではなく、専門性のある人が書いたものか
- 専門家
- 熟練・熟知
- 愛好家
信頼性
- 適当な情報でなく正確な情報か
- 主観や思い込みでなく客観的か
- ソース(出典・取材元・取材地など)が明確か
- コピペサイト・悪意あるサイトなどではないこと
Googleによる「新しい質問を追加」が新しくないことに注目
今回のアップデートに対応する姿勢としてはもっと本質をつかんでおいた方が良さそう。ドキュメントによると、2011年をベースに2019年にリストを改めており、これをベースにコアアップデートを実施していると公表している。
- 2011年5月6日:良質なサイトを作るためのアドバイス
- 2019年8月1日:Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと
内容を繰返し比較・確認してみると、Googleが強調したいこと透けて見えてくる。同等or類似表現を並べた。
2011年5月6日 |
2019年8月1日 |
あなたはこの記事に書かれている情報を信頼するか? |
サイトの名前を聞いたときに、信頼できるソースだと認識できるか? |
コンテンツは、明確な情報源、関係する専門知識の証明、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(著者ページへのリンクやサイトの概要ページなど)など、掲載されている情報が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供しているか? |
この記事は専門家またはトピックについて熟知している人物が書いたものか? それとも素人によるものか? |
コンテンツは、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか? |
サイト内に同一または類似のトピックについて、キーワードがわずかに異なるだけの類似の記事や完全に重複する記事が存在しないか? |
コンテンツが他の情報源から得られたものである場合、単なるコピーや書き換えでなく、付加価値とオリジナリティを十分に提供しているか? |
あなたはこのサイトにクレジット カード情報を安心して提供できるか? |
健康についての検索に関し、あなたはこのサイトの情報を信頼できるか? |
お金や人生を左右するような問題について、このコンテンツを安心して信頼できるか? |
補足:YMYL(Your Money, Your Life)の領域を指す。
この記事にスペルミス、文法ミス、事実に関する誤りはないか? |
コンテンツに誤字やスタイルに関する問題がないか? |
コンテンツに明らかな誤情報がないか? |
このサイトで取り扱われているトピックは、ユーザーの興味に基いて選択されたものか?それとも検索エンジンのランキング上位表示を目的として選択されたものか? |
コンテンツは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているように思えるか?あるいは、検索エンジンで上位に表示するためだけを狙って作成されたように思えるか? |
この記事は独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析などを提供しているか? |
コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供しているか? |
同じ検索結果で表示される他のページと比較して、はっきりした価値を持っているか? |
検索結果の他のページと比較した場合、コンテンツは十分な価値を提供しているか? |
この記事は物事の両面をとらえているか? |
見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張したり、読者に強いショックや不快感を与えたりするものでないか? |
このサイトは、そのトピックに関して第一人者(オーソリティ)として認識されているか? |
コンテンツを制作しているサイトを調査した場合、そのトピックに関する権威者としてそのサイトが信頼されている、または広く認識されているという印象を受けるか? |
コンテンツが外注などにより量産されている |
多くのサイトにコンテンツが分散されている |
コンテンツが大量生産されていたり、多数のクリエイターへの外部委託によって制作されていたり、大規模なサイト ネットワークに散在しており、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか? |
記事はしっかりと編集されているか? それとも急いで雑に作成されたものではないか? |
記事が短い、内容が薄い、または役立つ具体的な内容がない、といったものではないか? |
コンテンツは適切に制作されているか?急いで制作されたような印象を与えていないか? |
記事が取り上げているトピックについて、しっかりと全体像がわかる説明がなされているか? |
コンテンツは、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を十分に提供しているか? |
記事が、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか? |
コンテンツは、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか? |
ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか? |
ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか? |
記事のメインコンテンツを邪魔するほど、過剰な量の広告がないか? |
コンテンツに、主要なコンテンツを妨害したり注意をそらしたりするほどの大量の広告が掲載されていないか? |
記事が雑誌、百科事典、書籍で読めるようなクオリティか? |
コンテンツは、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか? |
Googleのヒントから見える意図と狙い
比較して気づくこととしては「2011」と「2019」の内容に重複が多数見受けられる点。
個人的にはGoogleの助言には意図を感じるのだが、あくまで主観的な推測なのはご容赦いただきたい。以下のような「姑息でやましいサイト」への対策だろうと考える。
- 機械的なSEO対策の乱用への対策
- 悪質な詐欺集団への対策
- ダマしに近いアフィリエイトサイトへの対策
機械的なSEO対策の乱用により乱れきってしまった世界に対しては『キーワード乱用禁止』『コピペ禁止』『外注による量産禁止』『SEO対策の外部リンク禁止』で対応したいということだろう。
『そのサイトに安心してクレジットカード情報渡せるか』『お金や人生を左右する問題』などのキーワードからは、悪質な情報商材屋、ハッキングなどの詐欺集団への対策を想像させる。
『大量広告』『誇張』などは、営業トークの域を超えた騙しに近い文面と誘導で広告を踏ませるアフィリエイト手法への対策だろう。
あとは、YMYL(Your Money, Your Life)の領域はかなり強化されてる様子。例えば直近だと「コロナ」というキーワードがあるだけで評価が下がるケースがあるようです。(本記事も、早くもキーワードが紛れたのでダメでしょうw)
Googleの目指す世界観
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
Google が掲げる 10 の事実
上記は「Googleが掲げる10の事実」からの引用である。「悪事を働かなくてもお金は稼げる」。Googleはそんな世界観を実現するためにアップデートに力を入れているのだと考えられる。
そのように考えると、、、
今回のアップデートで騒ぐ人達とは「悪事を働いている」のだろうか。そのように考えてしまうのはヤボだろうか。
Googleは「検索エンジンで上位に表示するためだけを狙って作成記事」を否定的に捉えているのだから、アップデートを死活問題であるかの如く騒ぐとしたら違和感ありだ。権威あるサイトなら時間がたてばしかるべき地位に落ち着くだろう。
なお、専門性の少ない雑記ブログについては、その多くは日記や覚え書きだとすれば、検索エンジンからみて優先順位が低くならざるを得ない。雑記ブログ運営する身として寂しい気もするが、流れは妥当だろう。
Googleコアアップデートのエンジニアリング視点の追尾
今回、コアアップデートを勉強するにあたり「海外SEO情報ブログ」というサイトが非常に勉強になった。まさにSEOの権威サイト。エンジニアリング視点で追いかけるならこのようなサイト情報を抑えるとよさそう。
しかし、ここまで調査してみて、下手にテクニカルなことを思考時間を費やすより、Googleの助言を愚直にサイトの品質向上を目指すのが近道と感じる。なぜなら、下記のとおりGoogleは日常的にコアアップデートを実施しており、大型アップデートだから騒ぐというのは本質的ではないから。愚直にがんばろう。
コア アップデートの告知をよく読むと、“a broad core algorithm update” と “borad”(広範囲な)という単語が必ず入っています。
小規模なコア アップデートは、普段から実行されているようです。通常は告知されません。変動もさほど発生しません。
ところが、“borad” なコアアップデートは大きな変動が発生することが予想されるため、僕たちに教えてくれるのです。
海外SEO情報ブログ
まとめ
今回の騒ぎをきっかけにGoogleコアアップデートを調査しブログ運営としてはとても勉強になった。
個人的に印象的な表現は「愛好家による信頼できるサイト」はGoogle好みっぽいということ。そういうサイトを目指すというのは良い手のようです。
今回のGoogleアルゴリズムの考察、これからブログを始めようという方はよければ参考にしてみてください。
Twitterもやってます。良ければフォローお願いします。
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